英語力を測る「実用英語技能検定(英検)」を受検したことのある人は多いでしょう。2020年度から小学校で英語教育が必修化されたこともあり、受検者の低年齢化が進んでいます。はたして英検は小学生に必要でしょうか。世界20か国に展開する国際塾・キュリオキッズ(本部・香港)が解説します。
英検とは
英検とは公益財団法人・日本英語検定協会が実施する英語検定です。
協会では下記の3つの検定を総称して「英検」と呼んでいます。
- 実用英語技能検定:5級~3級・準2級・2級・準1級・1級の7レベルがあります。年3回実施されます。1次試験でリーディング・リスニング・ライティング技能を測ります。合格すると2次の面接式スピーキングテストを実施します。
- 英検Jr.:「子どもの英語耳を育てる」のが目的です。リスニングテストのみで、小学校の外国語活動に対応した検定です。年3回、学校や塾などで実施されます。合格・不合格はなく、正答率を表示します。CDから流れる英語を聞いて、それに合うイラストに〇をつけるといった解答です。
- 英検IBA:学校向けで、日ごろの授業の成果を、ユニバーサルなスコア尺度「CSE」で示します。テストレベルは、目標とする英検級で選べる全5種類があります。
受検者数は2021年度、合計410万人です。
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小学生以下
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中・高校(高専含む)
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大学(短大・専修学校含む)
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その他
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合計
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2021年度実施分志願者数(2021年4月~2022年3月)
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46万1154人
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302万6585人
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6万5549人
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54万9380人
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410万2668人
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(日本英語検定協会HPより。実用英語技能検定、英検IBA、英検Jr. の志願者数の合算)
小学生以下の志願者数でみてみましょう。2021年度は46万人が受検しています。
年度
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小学生以下の受検者数
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2021年度
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461,154人
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2020年度
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325,390人
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2019年度
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408,957人
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2018年度
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414,502人
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2017年度
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401,787人
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キュリオキッズの英検に対する考え方
キュリオキッズでは英検について「受検が適切な年齢になった時に、英語力を図るうえで受験するほうがよい」との考え方です。
英語検定協会では、「推奨の目安」を下記のように示しています。
級
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推奨目安
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試験内容
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5級
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中学初級
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筆記・リスニング・録音形式のスピーキング
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4級
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中学中級
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5級と同様
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3級
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中学卒業
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筆記・リスニング・面接形式のスピーキング
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準2級
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高校中級
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3級と同様
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2級
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高校卒業
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3級と同様
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準1級
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大学中級
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3級と同様
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1級
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大学上級
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3級と同様
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(出典:https://www.eiken.or.jp/eiken/exam/about/)
5級で中学初級ですので、そもそも小学生は推奨の対象ではありません。
5級・4級の出題形式は上記のように、筆記・リスニング・録音形式のスピーキングです。会話のやり取りといった「コミュニケーション」ではなく、型があるものを練習した結果を図るテストといえます。
検定では結果を数値化する必要があります。このため正解がある問題を出さなくてはなりません。
幼少期はコミュニケーションこそ大切とキュリオキッズでは考えています。そのなかで英検を受けるのは、逆行する動きということを保護者の皆様には意識してもらえたらと思っています。
もちろん英検そのものを否定しません。大きい指標にはなりますが、小学生で受検するのは本来伸ばしたい「話す」「聞く」の力を育むうえで逆効果になってしまいかねません。
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